男性型脱毛症

症状

思春期以降、前頭部、頭頂部に現れる、男性に多い脱毛症状です。一定パターンで進行します。
最終的には、側頭部、後頭部以外はツルッパゲの状態になってしまいます。日本人男性の30%にこの傾向があり、500〜1000万人が治療を希望しています。白人により多くみられます。
べニガオザルやイソシギなどの動物が同じような症状がみられ、人間特有の病気ではないようです。

原因

遺伝
遺伝傾向はありますが、不規則遺伝であり、まだ原因となる遺伝子は見つかっていません。 また女性よりも男性の方が、男性ホルモンが多いので遺伝の影響を受けやすいようです。
頭皮緊張
(頭の皮膚に緩みがなくなること)
人の皮膚は、年をとるにつれて弾力性がなくなってきます。
これは皮膚の中でゴムのような働きをしている『弾力繊維』というものが変性してしまうためで、頭皮も例外ではありません。
固くなった頭皮は、血液の循環が悪くなり、毛の元になる毛包も栄養失調になってしまうというわけです。
しかし末期の脱毛症でも頭皮が柔らかいケースもあるので、この説も推測の域を出ません。
老化
老人の毛髪が薄いのは、細胞自体の老化や動脈硬化などにより、毛包が破壊されるからです。老人性の脱毛は、頭髪全体が薄くなります。
ストレス
遺伝傾向はありますが、不規則遺伝であり、まだ原因となる遺伝子は見つかっていません。 また女性よりも男性の方が、男性ホルモンが多いので遺伝の影響を受けやすいようです。
暑さ
夏の暑さが終わるころ、脱毛が進行することがあります。
これは夏バテという全身的な衰弱のほかに、日光による頭皮の温度の上昇が影響しているのかもしれません。夏期にヘルメットを常用する方は、特に注意をした方がよいでしょう。
不適当なヘアケア
過度の洗髪、パーマ、ドライヤーの使いすぎなどもよくありません。

治療法

育毛剤
  1. ホルモン剤

    男性ホルモン(アンドロゲン)が毛の根元の毛乳頭に付着した結果、毛が栄養失調になって細くなり、脱落するともいわれています。
    そこで、この男性ホルモンの働きを抑え込んだり、男性ホルモンが毛乳頭に付着しにくくする薬剤が開発されてきました。
    女性ホルモン剤(エストロゲン、エストラジオール、プロゲステロンなど)や抗男性ホルモン剤(サイオクトールなど)といわれるものです。しかしこれらは育毛効果が弱く緩やかに進行する副作用(女性化など)もあるのであまり使用されません。

  2. 血管拡張剤

    毛母細胞は毛をつくるとき、猛烈な勢いで細胞分裂を繰り返します。その際栄養源として血液を必要とします。
    そこで、頭皮に十分な血液を循環させるため、さまざまな血管拡張剤が試みられてきました。現在ただひとつの健康保険が適用される育毛剤は、塩化カルプロニウム(フロジン液という)がありますが、抜け毛防止作用くらいの効果しかないようです。
    ミノキシジルという育毛剤がありますが、これは血管拡張剤の一種です。もともとはアメリカで血圧を下げるための降圧剤として使用していたところ、副作用で毛が濃くなる例が出たという偶然の産物です。近年、日本でも認可されたので、リアップ、ロゲイン等の商品名で購入できますが、健康保険の適応はありません。

  3. 栄養剤

    毛母細胞が栄養失調になると、毛が抜けてしまうのなら、そこへ栄養を補給してやろうというのが、このタイプの育毛剤です。
    グルコースやフルクトースなどの糖類、タンパク質の元になる各種アミノ酸(ロイシンやメチオニンなど)、脂質の元になる脂肪酸(ペンタデカン酸グリセリド)、桑白皮エキスやマイカイ花エキスを主な原料とする植物エキスがあります。
    植物エキスは、数十種類の成分の混合物で、相乗作用により効果を発揮します。

発毛を促進する器具
  1. 電気磁気治療器

    頭皮の血行改善を促す器具です。
    力を加減する必要もなく、眠りを誘うようなやさしい刺激で、頭皮全体をマッサージし血行をよくします。

  2. バンド

    頭皮の緊張を緩めるための器具です。
    しかしこれだけで発毛させるにはやや無理があるようで、他の治療方法、例えば育毛剤などとの併用がよいでしょう。

  3. タッピング

    頭皮をたたいてその刺激で血液の循環をよくし、マッサージ効果を狙います。
    確かに循環作用はあるでしょうが、同時に物理的なダメージを与えます。あまりやりすぎないようにしましょう。