頭全体が薄くなる脱毛症
1. 薬剤による脱毛症
症状
頭全体の毛が、抜け落ち、薄くなります。
原因

ガン治療の目的で使用される抗ガン剤や、C型肝炎の治療などで使用されるインターフェロンなどの副作用のひとつであり、頭域全体が抜け落ちます。
これらの治療薬は、ガン細胞などの新陳代謝が活発な細胞に入り込み、それらの細胞を殺します。ガン細胞だけに効けばよいのですが、あいにく毛母細胞もガン細胞と同様にものすごい勢いで細胞分裂を繰り返している細胞なので、毛髪にも働いてしまうのです。
治療法
薬の投与が終われば、髪の毛はまた生えてきます。
2. 分娩後脱毛症
症状
出産後しばらく抜け毛が多くなり、薄くなることもあります。ただし、ひとめでわかるようなひどい脱毛にはなりません。
原因
おなかの子供に栄養を取られてしまうのと、妊娠後期にはエストロゲンなどの女性ホルモンによって成長期を維持してきた頭髪が、出産後一気に休止期に入ってしまうためです。
治療法
多くは産後6カ月ほどの授乳を終えるころには回復しますが、人によっては完全には元に戻らないこともあるようです。特に高齢出産で体力の回復が遅い場合は、完治しないことがあります。